大阪旅行一日目

名古屋駅から大阪駅
暇つぶしに小説と「no name24」を持っていくも乗って五分で寝る。起きたら大阪。

大阪駅から中津駅
地下鉄の中津駅より中津にあるブックカフェを目指す。
が、地図を見て歩いていたはずが、いつの間にか地名が中崎町になっていて、迷ったことを自覚。(そういえば、地図に書いてある目印が見当たらなかった)道路標識で産めだの駅が近いことを知り、とりあえず駅を目指して歩く。
暑さで弱ってくる。
途中の蒸し料理専門店にてお昼ご飯。
道に面した窓際でもぐもぐ食べていると、ロフトが見えたので自分の位置がようやく分かってちょっと安心する。
蒸し鳥のランチはとてもおいしかった。
鳥を一口大に分けるのがめんどうになってかぶりついた所、歩いていた会社員の男性とまともに目が合いとても気まずい思いをした。ああ。
お店を出てからは、駅に向かって歩く。
ロフトの近くにあった雑貨屋さんについでに寄ろうとするも、路地自体が見当たらず、新しいビルになっていて、ちょっとがっかりする。
梅田に着いて、とりあえず荷物をロッカーへ、と思うが、紀伊国屋のとこのロッカーが全部使用中。阪急のサービスカウンターにて他のロッカーの場所を聞くと、サミットの警備の関係でどこも使えないとのこと。係員のお姉さんのとてもすまなそうな顔が印象的。

・梅田駅から中津駅
仕方ないのでそのまま阪急に乗って、再度中津のブックカフェを目指す。
中津の駅には行きの電車が止まらないようなので、十三で乗り換える。
電車が川を渡るときに、大学時代のことを少し思い出す。
中津駅に着く。ホームの狭さに驚く。白線の内側に入ると屋根の支柱のせいで移動しにくい。階段も狭い。改札も狭い。でも模型の駅みたいで楽しい。
中津の駅を出て地図を確認しながら慎重に歩く。今度はセブンイレブンも幼稚園もちゃんとあった。でも★じるしの所にあるのは違うビル。うろうろしつつ、会社員の男性に助けてもらう。が、あったようだけれど見つからない。シャッターが閉まっているお店の辺りのようだけれど。その後一人で探すもやっぱり見つからない。入り組んだ路地の中もうろうろ。迷路みたいで楽しいけれど、半分以前見た悪夢にも似ていて怖くなる。路地の出口でおばちゃまに駄目元で聞いてみると一軒だけシャッターの閉まっていたその場所、ということが判明。どうも臨時休業のようでした。
それにしても暑い。日傘を差していてもじりじり日光が照ってくる。
へこみつつもお昼ごはんを済ませておいてよかった…と自分を奮い立たせ駅へ戻る。
旅行かばんが重くて、足も疲れてきたけれど、ホームにベンチはありません。じっと我慢。
梅田の駅についた後、泊まるホテルで荷物を預かってくれることを思い出し、連絡する。

南森町
南森町目指して梅田の構内を歩く。相変わらず何かの工事をしている。
南森町の駅に着く。出口へ向かう通路が、監視カメラはあれども、人通りがないのでだだっ広くてちょっと怖い。地上に出てるとホテルはすぐ横だった。うっかり通り過ぎかける。
荷物を預けるだけと思ったら、もう部屋に入れた。
部屋の開け方がいまいち分からず、がちゃがちゃやってやっと入る。
しばし、靴を脱いで置いてあったリセッシュをかけまくり、ぼうっとする。一人用の部屋なので狭いけれど、快適。こっそり壁にかけられた小さい絵の裏やベッドの下に御札があったりして…と覗いてみたけれど、無かった。良かった。(怪談話は好きだけれど、体験は御免だ)
部屋にあったリセッシュを靴と靴下にかけまくり、必要なものをかばんに入れて、再出発。

淀屋橋
淀屋橋で地下鉄を降りて、まずは「カナリヤ」へ。
だいたいの場所は分かるけれど、一応地図を確認しつつ歩く。
アメリカ大使館の前に機動隊(?)の車両が横付けされていて物々しい雰囲気。15分くらいで着いた。
カナリヤのお店の入っているビルはとても居心地がいい。が、私の歩き方のせいかカツンカツン足音が響く。
ざんざん迷った後、白雪姫のブックカバーを買う。
カナリヤから「Calo Bookshop & Cafe 」を目指して一度駅に戻る。
カナリヤでちょっと長居をしたため、時間があまり無い。
地図を見ながら急ぐ。
地図によると駅から徒歩五分だが、15分ほど歩くもそれらしいビルが無い。とうとう地図には無いはずの橋まで来てしまい、近くおば様たちに現在位置と駅を聞く。おば様は知らなかったけれども近くの男性にも聞いてくださり、全く逆方向に歩いてきたことが判明。ああ。
お礼をいいつつ、急いで戻る。時間に余裕を持たせて、ブックカフェでお茶をと思っていたけれど、行くだけでも精一杯になってきた。とりあえず暑い。
駅に戻って再度道を確認し、歩く。
が、道路を一本奥で曲がってしまったようで、またしてもここはどこだ状態になる。
仕方ないのでお店は半ば諦めつつ、地下鉄の肥後橋駅を歩いてきた女性に聞く。すると、地図に乗っていた出口だったので、ようやくブックカフェに到着した。
ブックカフェでは豆本詩集「薄荷糖」の全シリーズを購入。やった!
ようやく目的をひとつ達成する。
お茶をしたかったけれど、時間が無いので、急いで駅に行く。

アメリカ村
肥後橋駅から四ツ橋駅で降りて、ビックステップに行く。時間は四時四十分。迷っている場合では無い。でもやっぱり逆方向に行った。まぬけすぎる。さすがに今回は信号を渡ったところでお姉さんに聞き、途中で警備員さんに聞き、十分前に辿り着く。
ドキュメンタリー映画非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎」を無事に見る。
映画が終わった後、心斎橋駅でホテルに戻ることにした。
夕ご飯をどうしようかと思って歩いていると、駅近くでうどん屋さん「美々卯」を見つけたので、そこで食べることにした。落ち着いた雰囲気で一人でも静かに食べられたので満足でした。
その後ホテルに帰って、泡風呂を作って、アイス食べて、うだうだしつつ一時過ぎに就寝。

・一日目まとめ
地図を持っていたわりに迷いまくるのはなぜ。迷わないのが自慢だったのでちょっとへこむ。今度は駅からの詳細な行き方を調べていこうと思う。通りがかりの人がとても親切でありがたかった一日でした。
詩集「薄荷糖」はチャックのついた透明な袋に入っている詩集。ネジの入ったカプセルがついていたり、乾燥剤(のようなもの)が入っていたり、トレーシングペーパーがちらしてあったりと堪らないつくり。ネットで見て、素敵!と思ったので、買えてとても嬉しい。こういう風にも作れるのかと、豆本の参考にもなった。
詩は正直あまり私には響かなかったけれど、そのちがうちがうと呟く何がしかが私の頭の中で生まれて読んだものに対する反論、では無いけれど、ある景色が見られたので、触れてみるって大事だと思った。
映画「非現実の王国で ヘンリーダーガーの謎」はある男に対する隣人の評価が共通するところもあるけれど、てんでばらばらなところもあるのが、面白かった。どの切り口で見るかというか、隣人の人生も他人を評価するときに影響してくるというか。結局「私」というものは他人にも自分にも本当のところは分からないんじゃないだろうかとそう思った。
ヘンリーの作品内の少女を保護したいという気持ちと痛めつけたいという相反する感情が垣間見れるところは、人間の感情はその触れ幅によって変わっていくものなのだろうと思った。
映画によって分かったものがあるのかというと、やっぱり謎の人のままだったなと思う。隣人によって生い立ちや人物像の断片は分かっても、それは隣人達の見た彼の姿であって、それが彼の全てでは無いんだと思う。