庭先案内2巻 (ビームコミックス)

庭先案内2巻 (ビームコミックス)

仕事帰りに寄った本屋さんで、最後の一冊でした。近所の本屋さんには一巻自体入荷していなかったので、運よくといったところです。
今巻は前にも増して死の匂いの強いような気がしました。読んでいるうち、昔家族と行った海の情景とか匂いとか熱い砂の感触が思い出されたのが不思議です。須藤真澄さんの漫画はファンタジーコミックスに連載されていた「振袖いちま」を知ってからずっと古ものを集めて、新刊は買ってと追いかけているけれど、庭先案内はなんだか過去の作品にはない引力を感じます。その得体の知れなさは、多分彼女が愛猫の死を体験してることに起因すると思う。「合掌一発」の”あの世縁日”の風景が特に好き。そういえば、物語の人ごみにボブ・マーリーとか担当のノナカさんとかゆずがいたように思います。そういうのを見つけると嬉しいです。あ、この三人はもういない(ノナカさんは亡くなっていないけれど)ということから見ると、漫画に記憶を託しているのかなと思う。一巻からぽつぽつ出ている幻灯機のおじいさんは作者の姿なのかなとちょっと思いました。

追記:どうやら乱丁があるようです。道理で「合掌一発」の流れが変だと思いました。135Pと143Pが入れ替わっている模様。交換してくれるそうですが、なんとなく惜しい気もします。