よつばと! (5) (電撃コミックス (C102-5))

よつばと! (5) (電撃コミックス (C102-5))

発売日を手帳にメモして楽しみにしていました。そんな期待を裏切らず、とても面白くて満足な一冊です。以下各話のちょっとした感想(ネタばれ)。
ダンボー
みうらちゃんは友達のジョン君に雰囲気が似ているなあと思います。
「私はお金で動く」に笑った。子供の夢を壊さないように嘘をつくのはどこまで許されるんだろうというか、その物語に入り込まないで口裏だけを合わせてもその嘘は子供にばれるんだろうなと思ったので、先を読むのが怖かったのだけれど、最後にそこで飛んで言ったのをみた、と物語を引き継いで三人の中で「ほんとうのこと」になったから安心した。飛行機雲のコマとその後のせりふが上手いなあ。
ところで導入部の流れと表紙をそのまま受け取って、てっきり服を作ってるんだと勘違いしてしまった。ダンボーがコンパクトに仕舞えるのがまたいいです。
・てつだい
はっきりとした言語化が出来ないのでなんだかもどかしいばかりなのだけれど、子供が手伝おうとして逆に回りの仕事を増やすという構図が苦手で、この話も途中までいつ”わや”な状態になるんだろうとなんだか落ち着かなかった。でもお隣のお母さんがよつばの好き放題にさせてるんじゃなくて駄目なときは駄目と言っているし、風呂掃除もよつば本人がずぶぬれになるけれど、掃除を投げ出したりしていないところからだんだん安心して読めた。
(書いていて「子供が大人を手伝うことでかえって迷惑になる」ことへの嫌悪感の在り処に気がついた。子供は私自身のことなんだ。)
・やんだ
よつばのライバル登場、という感想をあちこち巡る中で、あるところにやんだみたいないじめっ子男子は苦手と書いている人がいたけれど、小・中・高とこの手の人にからかわれたので私もこういうタイプの人は苦手で正直嫌いだ。と、息巻いていたのだけれど、今改めて読んでみたら、よつばへのやんだの行動は彼なりにまっすぐ向き合ってるのだなと思う。あと、こういうからかい系の人にはよつばちゃんみたく全力で反応すれば両者痛み分けにできるのかと思った。「にどとくんな」ぐらい自分の感情をはっきりだせばよかったなとかつてを思って読んだのでした。
・ほし
金星を待っていたらジャンボが出た(来た)かジャンボは金星人というところが好き。
あととーちゃんの月&金星旅行のホラ吹きが面白かった。(ああそうか、話している本人も物語の中にきちんと入ってつく嘘はホラなのだ)
・あめ
「大人は大きいから海が好き」のところが好き。あと、ビデオを何度も同じものを見続けるというのは自分にも記憶があるし、また回りで見てるときのその鬱陶しさも思い出しました。
・はれ
一番笑った話。てるてる坊主のところの「何の宗教だよ」の不気味さと、よつばが大泣きする前にひょおお〜と息を吸い込むところがツボでした。
・うみ
海で遊ぶのは楽しいのだけれど、帰るときはいつも寂しかったことを思い出しました。よつばみたいに電池が切れてしまったら寂しくなかったろうか。

今回はこんなとこです。